東京高麗手指鍼協会
こまつ鍼灸院

こんなセミナーや講習会はイヤだ!!!

本当に有効なスキルアップの場とは何でしょうか。

私なりの考えを書いてみました。決して、他流の批判をしているわけではございませんのでご了承ください。前述した部分と合わせて、考えてください。

①受講者数がやたら多いのはイヤだ!

一人の先生が把握できる限界は、10人位まででしょうか。

よく、有名な先生が開催しているセミナーになりますと50人、80人、100人なんていうのを聞きますが、どうなんでしょうか? 治療風景を見ることさえできないこともありましたよ。もちろん、アシスタントの先生もいらっしゃるとは思いますが、到底きめ細やかな指導はできないと思います。

②数人の先生が持ち回りで指導しているところはイヤだ!

 幹は同じでも、枝葉になると少しずつ形をかえてきます。基本に関しては、一人の先生の統一された、整合性のある理論と実技を身につけなければなりません。鍼灸学校の技術が使い物にならないのは、ここのところに問題があるのだと思います。

③なんでも治せる、みたいなこと言っているのはイヤだ!

自己の流派の自慢はしたいのでしょうが、やはり各流派により得手、不得手の疾患は必ず存在します。信じたばかりに、開業して失敗した人を知っています(ちょっと人が良すぎますけど)。人間性と同じで、自分の弱点を正確に理解してハッキリと公表できる方が、懐が深そうだとは思いませんか?

また、こんな流派もありました。「俺は統合失調症も治せるんだ。腰痛なんかよそに行ってくれ。」・・・・うーん。

開業当初、来院頻度が高いのは運動器疾患なんですけど・・・・

④古いメンバーが固まって、新人に丁寧に教えないのはイヤだ!

小さな勉強会から立ち上げたところに多いですね。なんだか、馴れ合いばっかりでいやですね。新人とは不安なものです。新しい人にこそ、比重を置くべきです。

⑤1~2年で治療体系を修得できないのはイヤだ!

1~2年で全ての病気が治せるわけではありませんが、少なくともそれくらいの期間で治していける手法(公式)を身に着かなければ、現代人の感覚では付いていきにくいですね。

⑥異様に安い受講料と異様に高い受講料はイヤだ! 

たまに見かけますね。決して、どちらが悪いと言うつもりはありません。

例外もありますが、概ね安いところは(3.000円以下)それなりの内容でしょうね。

かりに1回1.000円でも、10年通い続けてもモノにならなければ、高くつきますね。

そして安いがゆえに遊び半分で来ている方もいらっしゃるみたいですし、やたら人数が多いです。

 「朱に交われば赤くなる」の例えです。

また、高いところ(1回5~10万円位)は、患者さんが少なくて、セミナー受講料で生計を立てている先生もいるらしいです。かなり多くの段階を設けて。

とはいえ、鍼灸学校を卒業するのに400万円以上を使っているのです。

毎年、その2~5%位の自己投資をすべきだと思います。

本当の勉強は卒業してから一生続きます。

ここで出し惜しみしては、鍼灸学校の学費を回収することは不可能だと思います。

⑦2~3年以上通っても臨床に使えないのはイヤだ!

鍼は一生涯、勉強です。とはいえ、生活もしなくてはなりません。

基本的な部分(腰痛・肩こり・膝痛・肩痛)は3年くらいで修得(改善率70%以上)できなければ困ります。限りある人生です。早めの決断も大事だと思います。

⑧やたら高い本や、DVDを買わされるのはイヤだ!

  必要なものであれば致し方ありませんが、買わないと参加資格もない、なんていうのは×××商法みたいでいやですよね。

⑨古典講読ばかりしているのはイヤだ!

大事だとは思います。しかし、時間はかかりますね。食べていくには。

私は本当に不勉強で、治療の本か経営論の本しか読んできませんでした。(ちょっと謙遜も入っていますが)例えば、英語の通訳のプロになるのには、まず直接的なスキル(聞き取ることと話せること)を向上しなければなりません。言語学まで勉強するのは後でもいいんじゃないか、と考えるわけです。

⑩特殊鍼法、この1穴、この一鍼(ひとはり)で病気が治せる、

  というのはイヤだ!

こんなことはないと思います、・・・たぶん。 私にはできない。あれば教えて欲しい・・・

⑪その流派(会派)のトップが自慢ばかりしているのはイヤだ!

たまにいらっしゃいますね。一日50人も60人も患者さんが来るとか、3.000万も4.000万も稼いでいらっしゃるだとか。

皆さんには全く関係のないことであり、大事なのはその弟子のレベルです。

弟子の多くが稼いでいれば参考にはなります。ただし、ここでも弟子の分母には注意をしなければなりません。一万人の受講者がいて成功者が10人と、100人の受講者しかいなくて10人では、実質「100倍」の差があることを。

⑫座禅や気功、太極拳をやると鍼灸の技術が上がるという先生はイヤだ!

私は10代の時から座禅や気功、古武道をかじってきましたが、鍼と座禅や気功が「対立物の相互浸透の作用」するにはかなり高いレベルに到達してからだと思います。鍼灸技術がある段階にいくまでは必要のないものだと思います。他にやらなければならないことは、山ほどあるのですから。

対立物の相互浸透・・・ここでは、座禅をすることで鍼灸を行う自分自身に変化が起こり、その結果さらに鍼灸技術のレベルが上がり、上がった鍼灸の技術で形成された人格が、座禅の内容をさらにレベルアップさせていくことです。

⑬練習(特に一人練習)の具体的方法を明示してくれないところはイヤだ!

常に人を練習台にできる方はそんなに多くはありません。そうなると、自分ひとりの時にいかに練習を積み重ねていけるのかが重要です。そして、指導者はそれを明示できなければなりません。

そうでないところには、10年いてもうまくはなれないでしょう。

生まれつきの才能がなければ。

こんな就職先はイヤだ!!!

さて、セミナーや講習会で修得したスキルを一人練習で繰り返し、身につけます。

そして、職場で試せれば最高ですが、仮に試せなくても、いま職場でやっていることが将来の土台にならなければ何十年いても意味が有りません。参考にしてください。

① へたくそな指圧・マッサージでも、

患者さんから文句の言われないところはイヤだ!

多くの在宅訪問、病院、接骨院ではこうなりますね。何をやっても、先生先生です。

これだけでは向上しにくいです。技術も、精神も、です。

繁華街の治療院で、夜中に勤めてください。酔っ払いのお客さんなんか「このへたくそ」「どこ揉んでんだ! このバカ」こんなの頻繁でした。さて、どちらにいた方が技術は向上するのでしょうか? (気が小さい人は行かない方がよいかも)

② へたくそな指圧・マッサージを、上手くしてくれないところはイヤだ!

手技の技術指導ですが、意外と少ないですね。歩合でやっているところは、競争ですから、あまり教えあうこともないですし、一定レベルまで行くと自分もオーナーも、なあなあになってしまうものです。才能のある者だけが、向上してしまいますね。

③ 治療院の掃除を積極的にさせないところはイヤだ!

不思議なもので、掃除のやり方を見ているとその人の性格がわかります。

気が効かない、粘着質、要領がいい、・・・・・。

掃除の仕方と、治療の考えは結構似てくるものなのです。

昔の先生は、こんなところから弟子の性格をみて、教え方も工夫したのでしょうか。

④1日に50人以上の患者さんを、一人の先生で診ているところはイヤだ!

学生時代には、そういう先生にあこがれるものです。

しかし、多くは天才的な技術の持ち主であり、凡人には到底まねができません。

見ているだけではわかりません。先生の治療技術は、量質転化(後述)されたものであり、模倣をしても再現性は低いものです。また、針抜きや先生から指示されたところにただ打つだけ(大事なことですが)、で終わってしまうこともありますね。これでは、何年いても役立つことは少ないです。

そんな所より、一日5~10人位の患者さんをジックリと診て、合間合間に細かいことを指導してくださる先生のほうが自分自身の将来にプラスになることもありますね。

たとえば、ここに2人の先生がいるとします。

A先生は、たった一人で毎日患者さんを50人以上治療して、鍼の収入が3.000万円あります。現在から過去までのお弟子さんは100人います。2~3人くらいのお弟子さんは年収1.000万円を超えていますが、90人以上のお弟子さんはどうにか食べている、というぐらいです。

B先生は、1日10人前後の患者さんを治療して、1.000万前後の収入です。

しかし、お弟子さんの半分が(A先生と弟子の分母はもちろん同じです)、独立開業して年収600万を超えています。

皆さんなら、どちらに勤めたいですか?

誰もがイコールになると思っていても

現実はイコールにはならない図→

 

 

 

 

⑤自分のスタイルでやっていいよ!という所はイヤだ!

こういうところでは、自分自身の治療体系が完成していなければ無意味でしょうね。

ただ、毎日あたふたするだけだと思います。

⑥病院勤務、特に大学病院にずっといるのはイヤだ!

若い人は、憧れるみたいですね。確かに、病気についは勉強になります。

また、データもしっかり取っているでしょうし。EBMも考えながら治療しているんでしょうね。ただ、そのままでは独立した時には活かしにくいと思います。長く勤めるの  はどうでしょうか?

開業したときに・・大学病院付属・・・(先生の名前)鍼灸院、と付ければいいんですけど。一般の人にとっての病院というプラセーボは大きいのです。

病院の看板(肩書き)がとれた時が怖いような・・・・。

⑦土日、祭日休み。賞与あり、昇給あり、有給あり。社会保険完備。

 そして、技術が身につけられるところ。があれば本当にいいと思うな!!

これは皆さんが希望するところですね。私もこの業界がそうなればいいと思います。

しかし、現状では無理なのです。これをすべて満たすところはありません。

他業種に転職するべきですね。

 

この続きは・・・・・科学的鍼灸上達論と科学的鍼灸院経営論