スタッフ杉浦の高麗手指鍼セミナーブログ

2019-01-02

第14期 高麗手指鍼学術セミナー・本科受講生の杉浦です。

第9回(平成30年12月16日開催)の高麗手指鍼学術セミナー・本科を
受講しました。

セミナー開始時の質問コーナーで、私は治療効果が出始める時期に
ついて質問しました。治療している最中から治療効果が出始める
場合があることは、自分の経験を通してわかっていましたが、何日
か経ってから治療効果が出始めることもあるのではないかと考え、
長くてどのくらいから治療効果がでてくることがあるのかと質問
しました。回答として先生は、2日くらいと言われ、重い疾患など
では、数回の治療でも治療効果がでてこない場合もあり、さらに
治療回数を重ねることにより、治療効果がでてくることもあると
も言われておりました。

今回の高麗手指鍼セミナーの内容は、「個別疾患」についてであり、
「小児科系疾患」「歯科疾患」「眼科系疾患」「皮膚科系疾患」
「婦人科系疾患」について講義を行っていただきました。
高麗手指鍼で、あまり治療することがないであろう疾患から、順に
説明をしていただきました。
最初は小児科系疾患でした。小児科系疾患の治療では子供が痛がっ
て泣いてしまい治療が難しい場合が多く、他の流派に任せた方が
よいとも言われていました。しかし、治療効果は大人より効きが
よいとも言われておりましたので、自分の子供などで試してみたい
と考えています。
次は歯科系疾患についてでした。虫歯は高麗手指鍼では治せないの
で、歯医者に任せればよいとした上で、高麗手指鍼としては、抜歯
後の疼痛緩和及び止血と応急処置としての歯痛緩和を上げられてい
ました。
眼科系疾患では、高麗手指鍼だけではなく目の周りに体鍼をすると
より効果が大きいという話をされておりましたが、それにはリスク
も伴うということも話されました。また最近の眼科技術がそうとう
向上してきている為、眼科疾患を無理にターゲットにすることも
ないとも言われておりました。
次は、皮膚科系疾患についてでした。これについては以前アトピー
の症例を先輩から写真付きで見せていただいたことがあり、改善の
効果が明らかにあったので、非常に興味がありました。先生の解説
を聞いてもそれ程難しいことはなく、今の自分でもできることだっ
たので、アトピーの方がいたら、ぜひとも試してみたいと思いまし
た。
最後は婦人科系疾患についてでした。高麗手指鍼では、手だけで
治療を行う為、男性でも治療しやすいという話をされておりました。
また、不妊治療を謳っている鍼灸院に対して、治療効果があるのか
ないのか検証が難しく、多くがコンサルティング会社から勧められ
て行っているだけで、患者を馬鹿にしているとも言われておりま
した。
小松先生は不妊治療をすることはできるが、それを宣伝して集客
するようなことはしないとも言われておりました。

その他にもいろいろと講義をしていただきましたが、印象に残った
ものを3つほど、記載させていただきます。
一点目は、薬についての話です。先生曰く、薬で治せるものは薬で
治せばよく、薬が飲めない特別な事情がなければ、何も高いお金と
時間を使って鍼で治す必要はない。鍼だけで治療をするには、患者
にも覚悟が必要だとも言われておりました。
二点目は、マーケティングと技術力の話です。マーケティング抜き
で、技術力をいくら磨いても意味がないと言われました。これには、
はっとさせられました。技術力をアップすれば、自然と患者が増え
てくるといったことは、幻想に過ぎないと改めて認識することがで
きました。
三点目は、フィリップ・コトラー3つのバイアスの話です。
フィリップ・コトラー3つのバイアスとは、「人は自分の聞きたい
ことしか聞かない」「自分の覚えたいものだけを覚える」「自分の
都合のいいように解釈する」ということであり、こうしたことを
踏まえた上で宣伝広告し、患者さんにも対応していかなければなら
ないということでした。
他の鍼灸セミナーでは、聞けないであろう、こうしたビジネス上
での大切な講義を受けられて、本当に為になったと実感しました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

Copyright(c) 2012 こまつ鍼灸院 All Rights Reserved.