2018年高麗手指鍼セミナー第1回
4月15日小松式高麗手指鍼本科セミナーがありました。
これまで本科セミナーを受講する事が出来たのは、鍼灸師及び医師でした。
整体師や一般の方など無資格者は受講出来ませんでした。
しかし、今期は鍼灸師養成学校に通う学生にも門口が開かれましたので、学生5人鍼灸師7名、歯科医師2名総勢14名の先生方と一年間12回のセミナーで大切な時間とお金を投資して学び合う事になりました。
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まずは、初対面の先生もいらっしゃいますので、簡単な自己紹介からはじまりました。今回から机と座席の配置を変えてお互いが向き合えるように準備したので、きちんと顔と顔を合わせてお話を伺う事が出来るようになり親睦が深まりました。一人一人の自己紹介をお聞きして、それぞれ置かれている立場は違っていても、先行きの不透明さ、不安や危機感を感じる中で、何か行動を起こさなければならないと胸をかきだされる思いを抱き、行動した先生方とお見受け致しました。
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高麗手指鍼の概要について説明がありました。
元々は民間医療として発展した高麗手指鍼でしたが、現在では、資格が無い一般市民が鍼を用いた高麗手指鍼が出来なくなり、鍼の変わりに貼り物や圧峰や電気治療器などの代替品による施術に変わり、名前も瑞金療法に変わった経緯や、高麗手指鍼の道具の説明がありました。
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小松式高麗手指鍼について説明がありました。
鍼灸師が鍼灸治療を仕事にして、食べていける率が3%という現実に厳しい時代に、いかにして小松式高麗手指鍼がサバイブできたか、そしてどのような経緯でもう一つの治療技術である小松式複合治療が生まれたのか説明がありました。
人生のターニングポイントとなった3冊の本があります。
マネージング力を高めるきっかけとなった本が、
『さおだけ屋はなぜつぶれないのか?身近な疑問からはじまる会計学』
光文社新書
会計士 山田真哉
鍼灸技術を高める為に科学的な説明、弁証法につての本は、
『弁証法はどういう科学か』
講談社現代新書
三浦つとむ
『武道の理論』
三一書房
南郷継正
などの本があります。興味がある先生は是非一読してみてください。
小松式高麗手指鍼及び小松式複合治療を学ぶために必要な弁証法には、
大切な三本柱があります。
①量質転化の法則
②対立物の相互浸透
③否定の否定
各セミナーで、治療家として成功するために、①技術の向上②コミニケーション力③マネージングを培うこの三本柱である科学的な弁証法の話が繰り返し講義してくださいます。ご期待してください。
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最後に実技の時間がありました。
まずは、ご自身の手に高麗手指鍼を刺鍼していただきました。
『思ったほど痛くない』
『我慢できる痛さだ』
『すごく痛い』
など、様々な意見がありました。
そして瑞岩灸も体験していただきました。
感想
新しい技術を学ぶには、最初は繰り返し繰り返しの反復練習が必要になります。一見単調な練習はつまらなく、不慣れな動作を繰り返す事により痛みが伴う事もあります。しかし、この期間が長ければ長いほど、更なる高嶺に飛躍する事が出来るのが良質転化の法則です。
そして、『苦労して身につけた技術には、味わいがあり、それが好きだ』と講義で話していました。
私は、正直一年間やって修了書を頂いた時点では全く出来ませんでした。
それは、出来なかったのではなく、やらなかったからです。
理由は
①とにかく痛かった
②新しい治療法は、一通り学んでから試したかった。
③実際効果があるか半信半疑だった
などなど、理由をあげれば数多くあります。
しかし、体鍼と違って小松式高麗手指鍼は、治療を受けてくれる相手がいなくても自分の体で十分練習が出来ます。ご安心してください。
こんなに治療効果があり、再現性があり、これほどまでにこの治療を待っている患者さんがいる治療技術はありません。
どうせ治療家を目指すなら、大家と呼ばれる治療家を目指しませんか? 一年間よろしくお願いいたします。