2018年2月18日 高麗手指鍼本科ブログ by天野先生

2018-03-11

2月18日こまつ式高麗手指鍼基礎科がありました。
参加された先生方は、都内からだけでなく埼玉県長野県静岡県と遠方からも参加され、鍼灸師と現役の医師、総勢14名で大変有意義な時間を共有する事ができました。

section1
まずは質問の時間です。この時間は普段臨床で疑問に感じている事や、業界ネタ、時事ネタ、なんでも自由に質問をしていただきます。質問内容の一部を紹介します。
質問1
略治方について、舎岩五行鍼の勝方、正方は4穴そろって完成するが、補法と瀉法が異なる場合、刺さずに打たない事になっている。
通常4穴の治療が3穴になってしまう分、治療効果は少なくならないか?

答え①
こまつ式高麗手指鍼では、母指示指に略治になった五治処方を入れる独自の治療法を開発して、難病治療が可能になった。

答え②
補瀉の治療は、迎随は流注に沿って鍼先をむける必要は無く直刺で構わないが、補法として瀉法として意識をして治療する事が大切。

質問2
指先に刺す五治処方が痛い患者に対して対応

答え①
少しずらして置鍼する。

答え②
浅く置鍼する。

答え③
手指鍼を断る。

質問3
寝違えに対して手指鍼は有効か?

答え①
相点を丹念に探す

答え②
寝違えの症状が長く続く場合は、頚椎症の前駆症状と考える。

答え③
手指鍼は筋肉を緩ます事は苦手である。手指鍼と小松式複合治療による体鍼を用いた治療が早く良くなる。

section2
全頚椎症の治療のポイントと注意点について講義がありました。
こまつ鍼灸院では開業から現在に至るまで約4000人以上の頚椎症の患者さんに治療を行った実績があります。頚椎症と一言で言ってもその症状は、軽度のむち打ち症から重篤な外科的手術後の後遺症に至るまで治療を行いました。その経験から得た頚椎症の鍼灸治療のスキル技術とマーケティングと患者さんに安心して治療を受けていただくためのコミニケーション能力の講義です。他では絶対に聞く事が出来ない講義内容となっています。詳しくは是非セミナーに参加して聞いてください。
一度参加しただけでは、スキルは身につきませんが、一度でもセミナーに参加する事により日常の臨床で大切な意識が芽生えるはずです。全ては心ありきです。

section3
FTの実技の講義がありました。
まずは、手首を軽く振る練習から始めました。一見簡単に見えますが、これがなかなか難しいです。軽く振れるようになったら各気脈を押さえて見ていきます。次に、テスターを使って相点を探索していきます。

section4
最後に、頚椎症に対しての治療を手指鍼だけで行う実技を互いにペアになって練習しました。
五治処方は膀胱勝方、胆勝方、腎正方自経2穴を使い頚椎の相点に多鍼しました。

感想
運動器疾患は手指鍼単独の治療より、こまつ式複合治療による体鍼の組み合わせが早く良くなります。筋肉を緩ませるには直接患部に置鍼した法が早く緩むからです。
しかし、手指鍼に筋肉の緊張緩和や弛緩効果が無いわけではありません。実際にこまつ鍼灸院では、頚椎症の患者さんを手指鍼だけの治療で改善又は消失しています。少数ではありますが、定期的に頚椎症の治療を手指鍼だけの治療を希望して来られる患者さんもいらっしゃいます。
こまつ式高麗手指鍼は、
内臓器疾患から運動器疾患、そして難病に至るまで幅広く治療が出来る再現性の高い治療システムです。他の鍼灸治療ではあり得ません。
ただし、スキルを得るには良質転化起こすために繰り返し繰り返しの単調な反復練習が必要となります。しかしこの辛い期間が長ければ長いほど治療家として1段高い治療技術を患者さんに与え、治療家として飛躍出来るようになるという講義でした。

次回3月18日が今期最後の基礎科のセミナーになります。
終了後懇親会があります。普段セミナーで聞けなかった話や、参加された先生方の感想など聞けたら幸いです。是非参加してください。
懇親会の費用は無料です。お腹一杯飲んでそして食べてください。

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